フェムトセカンドレーザー白内障手術について
近年、LASIKや角膜移植などの手術に用いられているフェムトセカンドレーザー技術が、白内障手術にも取り入れられるようになりました。従来、術者の感覚、経験に頼って行われてきた前嚢切開、水晶体核の分割、角膜切開、角膜減張切開を必要に応じてフェムトセカンドレーザーで行います。フェムトセカンドレーザーを使用すると、コンピューター制御下で安全かつ精密に、計画通りに手術を行うことができます。通常の白内障手術に比べて、白内障を処理する際に使用する超音波量が少なくなり患者さんの目の負担は少なくなっています。兵庫県で初めての導入となります。
フェムトセカンドレーザー白内障手術の流れ
ファインビジョントーリック(乱視用)の手術の場合
- レーザー施行箇所の実施イメージ作成しているところです
- 前嚢切開施行 真ん中の円の切れ目が切開後の状態です
- つづいて核分割(レーザーエネルギーにより気泡がでます)
- 白内障手術機械に移動 フェムトセカンドレーザーによる核分割終了後の顕微鏡写真です
- ※フェムトセカンドレーザー施行の際、吸引により、しろめ(結膜)に出血しますが時間経過で消失します
- 超音波白内障手術装置センチュリオンにて分割した水晶体核の吸引完了
- 眼内レンズ(ファインビジョントーリック(乱視用))挿入中
- verionガイドにより、乱視軸(角度)を丁寧に合わせます
以上が簡単なフェムトセカンドレーザー白内障手術の流れです。
フェムトセカンドレーザー白内障手術の説明動画
Fine vision(ファインビジョン)の説明動画
多焦点眼内レンズを希望される患者さんへ
多焦点眼内レンズは、20-30歳代のような不自由ない見え方に完全に戻せるわけではありません。手術前に患者さんの生活スタイルや希望する見え方を聞かせていただき、現在使用可能な眼内レンズから、希望の見え方に近づけることができるレンズ選択を行い、また多焦点眼内レンズの見え方の限界にも理解していただいた上で、手術を受けていただけるようにしております。手術前に医師と患者さんとの十分なコミュニケーションが形成され、安心して手術を受けていただけるよう、十分な時間と情報提供を行っております。